鎮静剤 詞:マリー・ローランサン 訳:堀口大學
退屈な女よりもっと哀れなのは 悲しい女です。
悲しい女よりもっと哀れなのは 不幸な女です。
不幸な女よりもっと哀れなのは 病気の女です。
病気の女よりもっと哀れなのは 捨てられた女です。
捨てられた女よりもっと哀れなのは よるべない女です。
よるべない女よりもっと哀れなのは 追われた女です。
追われた女よりもっと哀れなのは 死んだ女です。
死んだ女よりもっと哀れなのは 忘れられた女です。
「天才たちの肖像」マリー・ローランサン画
左からピカソ(愛犬フリカと)・ローランサン・アポリネール・フェルナンド
強風と大雪の日曜日、オリンピック放送の合間、高田 渡が唄うローランサンの「鎮静剤」が聴きたくなり、
「タカダワタル的」のDVDを久々にかけてみた。
モンマルトルの丘の「洗濯船」でマリー・ローランサンはアポリネールと運命的に恋に落ちるが、
ある事件をきっかけに別れてしまう。その後の彼女の心の痛みを想う。
これほど切ない女性の詩に高田渡が曲をつけて唄うと・・・ひたひたひたひたと染み込んでくる。あぁ~せつない。
高田 渡 ももういない
「モンマルトル」巨匠たちの青春~平野幸仁・著 と タカダワタル がカチカチッとかみ合って、
しばし100年程前のモンマルトルの丘を想い描いてみたりした(一度も行った事はないんだけれど・・・)