いいお店の定義の・ようなもの・は、
もちろんある筈だとは思っているのだけれど、
それを言葉にするのは何だかモヤモヤして難しい。
・・・と、この前読んだ小説の中にその答えのようなもの、を見つけた。
すぐれた店というものは、
必ずひとつの閉じられた世界をかたちづくっているものです。
一見脈略のない品物がならんでいても、
それぞれの品物が秘めている小さな物語が響き合って、
不思議な調和をもたらすのです。
芳蓮堂はまさにそういう店でした。 森見登美彦 著 「熱帯」より
そう言えば、忘れられないあの小さな店も、昔 通ったあの小さなレストランも
そういう店、でした。